人のちょっとぶちゃいくな笑顔を描くのが好きな話

私は、「すこしいびつな笑顔」というモティーフを描くのがすごく好きで、よく描きます。

それは多分、掘り起こせば「私自身がぶさいくだから」という理由に着地するんだと思うのですが、なんだろう、いわゆるインスタ映えみたいな、モデルさんみたいなきれいな笑顔もすごく素敵なんだけれども、こう、少しずつヘンなところがあるものじゃないですか、人間って。

そのへんの、少しいびつなところ、描くのが好きなんです。
歯並びが悪いとか、ほらちょっと出っ歯だったりとか。
あと口角が上がりきらないとか、ちょっと二重顎だったり、がっつり笑いすぎて目が潰れるとか。

写真とるから、笑って笑ってー!
って言われて、がんばって笑った、ちょっとだけ不自然な顔。

全力で笑うので、ぐっちゃぐちゃな顔。

あんまり笑ってる感じがわからない、顔があんまし動かない人。

そういう、そこらへんにいる人の顔。

好きなんですよね。
もっといっぱい描きたい。

いーぱい。
きれいなものだけ描きたいんじゃなくて、そこらへんにあるものを描きたい。

ずっと。いっぱい。