「おそらが世界地図だった日」

小さい頃、家の近所の公園に正方形で背もたれのないベンチがあって、私はそこに腰掛けてそのままうしろに寝転んで、真っ青な空をゆうゆうと散歩している雲をながめるのが好きでした。

おさない私は、「雲っていうのはきっと、地球上の大地が空に映ったもので、あれはずっと見ていれば世界地図になっているに違いない」と思っていました。
たしか、小学校4年生か5年生くらいまで。
私はこの発見にすごく興奮して、ウキウキしました。世紀の大発見だと思って、誰かに言ったらその気付きをものすごく褒めてもらえるに違いない、と思いました。
結局、それはまちがいだったんですけれど。

今でも私は相変わらずで、新しいことを思いつくたびに、興奮してウキウキして、「誰かに言わないと!!」となります。
そして相変わらず、結局それはまちがいのことが多いんですけど。

おとなになると、見当違いのことを言ったりやったりするのは笑われるような恥ずかしいことであって、避けたいところなんですけれど。
そこをエイと思い切って、誰かに「こんなことを思いついて、やってみたんだ」というと、意外と響いたりする時もたまにあって、身の程知らずにたくさんハズす度胸が、一発当てる経験につながるっていう部分も多少あるなあなんて思ったりなんかいたします。

「ハズしたら終わり」じゃ、ないからなあ。

そんで、全然関係ないんですけどさあ、うちのねこが、最近夫のふとんにうんこするんですよ。

キレが悪くてポロッと落ちたとかじゃなくて、しっかりとそこでふんばっていると思われるやつなんですよ。

獣医さんにも相談したんですけど体には問題ないみたいで、遊び足りなくてストレスが溜まっているのかなあと思って、積極的に遊びまくっているんですけど、やっぱりうんこするんですよ。

うちの夫のふとん、トイレ認定されちゃったんですよ。

そういえば、最初にうんこした時、「うわあああああああああああ」ってものすごく夫婦で大騒ぎして、その結果、ねこ、なんか楽しそうにしてたなあと思いまして……

「ここでうんこすると喜んでもらえる」と勘違いしてしまったのでは……

けなげなアホちんは、ときに、厄介である……