人に作品を見せること

私は個人的に、一部の「人に見せる作品には責任が伴う」という向きの温度が高い意見が、あんまり好きではないんです。

端的に言うと「下手くそが作品を晒すな」とでも言いたいかのような言い分ですね。これが好きではないです。

おめーにそれを決める権利はねえよ、なんで自分の見の振り方決めるのにおめーの許可とらなきゃいけねえんだ、「創作活動」が自分の持ちもんだとでも思ってんのか、ばーか。
というのが持論です。

人に見せるという経験によるレベルアップって無視できないと思うんですよね。
作品に対して何か言われることが有効、というのではなくて、見せること自体がレベルアップにつながることもあると思います。
見られることで磨かれるっていうのはあると思うんです。人によるとは思うんですけど。

でも、ひとつ気をつけたいのが、これは私の体験談なんですけど。
「特定の、この人にリアクションをもらえるような作品をつくること」が目的になっちゃったことがあるんですよ。
これ、今思うとあんまりよくなかったですね。

その人がたまたま忙しくて見てなかっただけなのに、この作品は駄目なんだとか思ってしまったりして。
ちょっと違う方向に行っちゃっていたと思います。

今はもう違って、自分がいいと思うものを作るのが目的であって「投下してしまったあとのことは、何が起きてもただただ運」と思っているので、反応少なかったりしてもぜんぜん気にしないというかリプ以外の反応をあまり熱心に見てない、というような感じになりましたけれど。

商業が絡むことだったらまた話が違うんだと思うんですけど。でもTwitterでウケるのと作品がいいのとは、全然違いますしね。
その人その人にとってフィットする場があるし。
Twitterだとあんまり反応ないけどInstagramだとすごく大人気、とかもありうるじゃないですか。

作り手も人間だし、相手も人間だから、完全にフラットの状態で作品だけを見てもらうことって非常に難しい気がするんですよね。
たとえば私が直接絵を持っていって見てもらう場合に、絵を見せる前にまず挨拶しますよね。
その際に私が男なのと女なのと、すっごい美人なのとすっごい器量が悪いのとでは、はっきりいって、ほとんどの人にとってその後に見せる絵の印象は若干変わると思うんですね。少なくとも現状では。

ウェブは、その点はカバーできるけれども、入れ物(Twitterなのかインスタなのかピクシブなのかタンブラーなのか)によってやっぱりウケは変わると思う。

何が言いたかったんだか忘れかけてましたけど、「作品を人に見せるのは、いいことだ」と、「場によってリアクションに差があるから、思ったより反応が少なくても気にするこたぁない」ということが言いたかった、のだったような、そんな気がいたします。

「下手くそが作品を晒すな」とか抜かすやつは、どんな完成度のものを出しても馬鹿にしてくるものです。
もう、はなからこっちを人間として舐め腐った状態で向かってきているので、そいつの顔色を伺うことに一ミリのメリットも無し、です。何の向上にもならない。

どんどん公開したらいいと思います。
反応なくてもくさる必要もないし。
私はけっこう楽しみですねえ、だってこういう、一般の人が趣味の範囲でできることが増える世界、めっちゃ望んでましたし。

という、持論。