自分の作品を売るときの値付けが鬼ほどむずかしい

私は、いちおう自分で作ったものをちょこちょこ売りに出したりするんですけれども、このときの値付けというのが、まことに、むずかしい。

一般的なところで言うと、自分自身の人件費も含めた原価の3〜4倍の価格で売るものだそうです。
そうしたおおよその目安がすでにあるにも関わらず、なぜそれが難しく感じるんだろうと考えたところ、パッと思いつく限り、私の中には下記の感情がありました。

・安いと、他の適正価格で売ってる作家さんに影響し迷惑になる
・高いと買ってもらえない気がする
・高くした場合に、自信過剰と思われるのが怖い
・こまかい計算がめんどくさい
・自分自身が金に困っていた経験から、高額にはしたくない
・商売感出していくのが、どうにもこうにも抵抗がある

と、このように、どうしても「安めに、安めに」のほうに気持ちが流れてしまいがちです。
ただ、自分が心苦しいからと言ってどんどん安く売ってしまうと、将来的に「個人のものづくり」という界隈全体の価値が下がってしまう可能性があり、またそもそも価格のみで勝負していくような世界ではないですから、そこらへんで「どうしたものか」となっているところです。

しかしながらですね、私の中で、個人の創作物の売買というものを「金持ちだけに許された道楽」みたいなことにはしたくない、という思いもあるんですね。
誰でもが介入でき、ご自身が望むならば任意で少しずつグレードアップしていける、というのが私の理想なんです。

模範解答は「高くてもどうしても買いたいと思うような魅力的なものをつくる」なのでしょうが、それだけが唯一の答え、にはしたくないところがある。

たとえば、「売る」ということで考えた場合の私の強みは「描くのが速い」ことだと思います。自分の作業を時給で換算したときに、人件費を抑えることができるからです。
出来上がりがまったく同じクオリティと仮定すれば、ゆっくり作り上げるよりは速く作れるほうが、多少ではありますが価格面は安くしてよいのではないかと思っています。

「手持ちの材料でサササっと作った、廉価版の商品」と「材料にもこだわりまくって、じっくり作り上げた、本格版の商品」という、商品のランクをはっきりと分けて、なぜ安いのか・なぜ高いのか、この価格が何を意味するのか、をきっちりはっきりさせることを徹底したら、個人の設定価格の高い・安いで界隈全体の価値を左右することもないのではないか? という、仮説。

商売のことはよくわからないので、合ってるかわかりません。

たとえば「なんでこんなに安く売るんだ!」って言われた場合に「それは、私が鬼のようなスピードで作れるスキルを持っているからです」って言えるなら、じゃあ高く売っている人はじっくりとこだわって作り上げた高級品なんだね、ってならないでしょうか。ならないか。

お客さんが安い方に安い方に流れていってしまうのも心配だから、クオリティは控えめにするとか。それから、パッケージなし! 追跡番号無し! 傷入ってても濡れてても知りません! とか。
安いもんには安い理由があるのよ! っていう大前提がないとよくないよね。

要は、「割に合わない安値で売っちゃあダメ(とくに人件費は無視しちゃダメ)」なのであって、不当に人件費削る以外の方法で割を合わせる努力をしたならOK、っていう考え方、合ってますかね?

うーん、ついビビって安めに設定しちゃうんですよね。
一度、自信満々の価格設定で行ってみるか???

作業中ストップウォッチつけといて、制作にかかった時間をしっかり管理しとけば、値付けの参考にできるかなあ。
材料費は、そんなに動かせないですしね。

お金のことを考えると頭がいたいのでsyrup16gを聴きます。

ずっと言っているのですが、syrup16gの方からのご依頼は、何であってもすべて無料となっております。

本気です。