デッサン練習するなら絵画っぽい普遍的なものより「めちゃくちゃ大好きなものの写真」がいいぞ

私はどうも、立体を平面に落とし込むっていうのが何遍やってもへたくそで、うまくいかないんですよ。
なので、デッサンっていうんですかね、モチーフを見てそのとおりに描くときは、いっかいモチーフを写真に撮ってからその写真を見て描きます。まあそれもへたくそなんですけど、そのものを見て描くよりはまだそのほうがマシなのです。

私は元来、基礎練習をあまり好まないのですが、ただひとつの例外としてだいすきなものを写真に撮ってそれを見て描くのは、とーーーーーーっても楽しいです。
どうしてかと言うと、描く時に何遍も何遍も細部までじっと見てそれを書き写すわけですからね、だいすきなものはいくら見たって見飽きないほど愛おしいですし、「キミ、こうなっとったんか」という新たな発見もあって、その時間というのは本当に豊かなものです。

たぶん、ある種の二次創作ですよね。
推しを描くのはサイコーに楽しい。

どこの馬の骨ともわからないちょっとナナメってる中世のおっさんの白い石膏像とか、のっぺらぼうのデッサン人形とか、べつに興味ないんだもん。
うちの愛らしいねこ3匹のほうが描いてて楽しいのは当たり前ですよ。
だってかわいいから。描いても描いてもかわいいんですもの。私の腕でもかわいく描けちゃうってどんだけかわいいのかな神かなとか思いながら描いてるとあっという間に出来上がりますよ。

だからあれよね、基礎練習あんまり好きじゃないんだよな……っていう人は、とにかく「めちゃくちゃ好きなものの写真」を見て描くのが個人的にはおすすめだな。

だいすきなものが思いつかなかったら、くきわかめとか豚汁とかでもいいよね。あとめっちゃ気に入ってる服とか、愛用の化粧品とか。

想像でなんとなく描くときよりも細部がはっきりして、「こう描けばいいのか!」「わっ、それらしく描けた!!」っていう気づきがもう、楽しいんですよ〜〜〜〜〜。
なぜ楽しいかって、そりゃ、だいすきなものだからです。

わざわざ自分の趣味とかけ離れたしんどいやり方で練習しなくても、大好きなもの、普段から見てるもの、これから何度も何度も描くであろうもの、そういうのでいいよね。
あと、描いたものに対する周りの反応とか技術的な上達とかをモチベーションにすると絶対途中でしんどくなるから、描くことそのものがモチベーションになるように持っていくのがいいと思う。
だから、ちょっとうまく描けただけでテンションダダ上がりするような、「だいすきなもの」っていうモチーフ選びは、個人的に推したい。

あといきなり難しいのにトライしちゃった場合、「だめだ難しい!無理!!」って思ったら、無理しないでよりカンタンにうまくできる方法にいったん逃げるほうがいいんじゃないかなーと思う。
公開がしにくくなるけれどいったんトレース(うつし絵ね)から入るとかして、「あっ、こういうことね」「ここはこうなってるのね」をちょっとずつ積み重ねていくと、いつのまにか自分の力で描けるようになってたりしますしね。

といっても私、デッサンめちゃくちゃなんですけどね。ぜんっぜんだめ。
でも、別にそれでいいと思っています。好きで夢中で描いてる状態をキープしたまま年食っていったら、場数は踏むんで嫌でもうまく・詳しくはなるのでね。
「うまく描く」「詳しく語る」は将来の自分に任せるとして、今は、今の自分の画力と自分の人物像を生かして何をするか、どういう表現を当て込むかっていうところだと思うんです。
「今現在の自分っていうツールを最大限使いこなすために何をしましょうかね」みたいな話です。

たとえば私だったらとにかく感情と愛着で動いてる人間なので、作品見てくださる人と何を共有できたらよいかって考えたら「自分の中の感情の動き」とか「何かに対する思い入れ」みたいなところとか、そういうところを共有できる作品作りをしてったらいいのかなーなんて思っていて、そしたらやっぱり好きなものをいっぱい描くっていうのが方法論としていいのかな。と、いう考えをしたりします。

なんかちょっと話ズレましたけれど、とにかくねえ、基礎練嫌いは「超ウルトラ愛着あるもの」をデッサンするのだ。
さすがにそれは楽しいから、やるのだ。興味ないもの描くのはあとまわしでいいから。

でもこれ、もうちょっと上手い人が言うべき理屈ですよねえ。
私の画力で言うか?

言うけど。

でもほら、めっちゃ上手い人のアドバイスって「そのぶっ飛んだ高画力で何言われても『そもそもあんたは別格だよ!』にしかならん」ってなるじゃないですか。
だから私ぐらいのレベルの人がいろいろこねくり回しといたほうがみんな安心かなーとか思って、えらそうなこと書きましたよ。

あと結構昔に流行ったボブ・ロスのお絵かき動画おもしろいよ。

じゃねー。