作業環境とか音楽の音質調整の話とかをしました

みなさん、聞いてください。
ぜひ、この話を聞いてください。

みかん箱のようなみすぼらしい作業環境で絵を描いたりものをつくったりしていたわたくしが、ついに、作業机を買ったのです。

どうぞご覧になってください、この、ひろいひろい、海のようにひろい机を!

これを、こうです!

きたねえ。

すっごいきたねえ。

部屋がきたねえ。

いいんです。嫌いじゃない。
「巣」って感じで、良いじゃありませんか。

プロポリス。

言ってみたかっただけです。
響き的に。

あの、あれですよ、「巣」から「蜂の巣」を想起して、それからのプロポリスですね。
説明させないでもらっていいですか。ボケを説明するのはすごくはずかしいので。

この折りたたみ作業机、4000円くらいでありましたよ。でもちゃちくなくて、じょうぶで、いい感じがします。

それはいいんですけど、音楽の話をしますよ。
音楽というか、音の話について。

音、ってね。
人によって、どうも本当に聞こえ方がぜんぜん違うみたいなんですよね。
それは年齢によるものもあるし、元々の個人差も。

私は、ライブハウスの音響とブライダルの音響を合わせて7年くらいでしょうか、やったんですけど、「人によって聴こえ方がまったく違う」っていうのは、本当に実感をもって、ひしひしと感じたんですよねえ。

耳の仕組みと、感覚(脳みその領域)と。
両方ある感じがしました。

たとえば私なんかは、大音量ってすごく苦手なんです。
音響やったぐらいだから、毎日聴いてれば慣れるかと思ったんですけど、だめだった。
クラブも兼ねたライブハウスで働いていたから、けっこうしんどかったです。とにかく上げろ上げろの世界でしたから。

個人的に好きなのは、ろうそくの火がゆらゆらゆれるような、ヘタなことをしたら今にも消えんばかりの、たじろぐこともためらわれる緊張感があるけれども強い圧は感じない、そういう音です。

ピン! と強く説得してくる、2khz、4kHzあたりの音は苦手ですね。
私の録音環境だと、120Hz〜1kHz くらいをバランスよく鳴らして、2kHz前後は落とし、3kHz あたりの「ジャッ」とした音をまじえて、4kHz前後はまた出過ぎないように調整し、それ以上の高音域は空気の感じが出る程度に削りすぎず、でも押し出しはしない、けっこう落とし気味で、みたいなのが好きです。
※だからって私の昔の音源を探られても、わたくしはわからないままトライアンドエラーでやってきたので、私の好みの音にはなれてないものが多いのですけれど。。。

でも、やっぱり、人によって、好みも当然違うしそもそも聴こえている音もどうやら微妙に違う。

で、音楽脳の人はどうも、「聴こえていれば聴こえているほどよい」と思うみたいで、「これが聴こえていないとはw」とバカにしがちなんです。

私は違うと思う。

ヘタに余計なものが聴こえていたら、本当に聞こえるべきものがカバーされてしまって、音楽的にはマイナスだと思います。

たとえば私ですと、大音量が本当にダメで。
とくに、2kHz・4kHzあたりが立っていてコンプがガッツリきいている楽曲は、大音量だったりヘッドホンだったりすると長時間聴けないです。

これは、結構なマイナスなんですよ。
このへんの音域、そして音量というのは、ポップスやロックではわりとオイシイ成分でもあるとされているので。

syrup16gで言うと、HURT以降はイヤホンで長い時間聴くのは若干しんどい。フリースロウ、HELL-SEEは聴きやすい。

うーん、聴きやすいと言うか、「小さい音量でも魅力的に聞こえやすい」が近いのかも。
全体的な解像度を低めに設定してあるような感じがして、その分、小さな音量で耳を澄まして聴くと、映えるような感じがする。
なんか、家で、怒られないように音漏れしない小さな音で、ヘッドホンで体育座りして、こっそりと聴くような、そんなさびしい人々を少しだけ助けてくれるような、そんな音作りがされている感じがするんですね。

大音量で聴くことを前提にしてある音作りは、私の耳は、長時間はしんどい。

慣れとかの問題じゃないと思いますよ。
私みたいなもんでも、数年間は400人規模のキャパのライブクラブハウスで音響やってるし、そもそも、syrup16gどんだけ聴いているか。
そっちが「そもそも」です。シロップがすべてです。

「自分は大音量に慣れたぞ!」って思ってる人がいたら、それ、聴き過ぎで難聴になってる可能性あるから気をつけたほうがいいと思うんですよ。
耳は、治りにくいですよ本当に。脳みそのあれもありますけど、半分はすごく物理的なものなので。

だからなんか……
聴こえてる聴こえてないを、すごくこう、順位付けの要素にする人、いるじゃないですか。
あれ、嫌いだな。
いやです。
見聞が狭いなと思う。

そもそも、聴こえすぎているとすべてがワンワン共鳴して、とても音楽なんか楽しめないですよ。
それで苦しんでいる人も大勢います。
マウント取って溜飲を下げている人は、本当にそのへん分かって言ってるのか、正直疑問です。

自分の聴こえを信じろ。

って、私なんかは思いますけど。

ねえ。