人生は ものの試し

このあいだまで、ガッシュの白に卵の殻のすりつぶしたのを混ぜたりして、なんとか家にあるものでうまいこといくまいかと頭をこねこね描いていたのですが、やっぱりほしくなってモデリングペーストをマイニューギアしました。

はじめて手にしたのですが、

くっせえ!

くっせぇなおい!!

でもすごく楽しいです。

あと、今乾かしているところなんですけど、100均に売っているキャンバスボードに、同じく100均の石粉粘土を水で練って、塗りつけてみました。

乾いてからどうなるかは、わかりません。さっぱり。
縮んで反っちゃわないかしら、などと危惧しておりますけれど。

私は、とにかく学がないから、ものを知らないんですよね。
いや、若干語弊があるか。「知識がかたよってる」のほうが近いかも。

特に絵は完全に独学ですから、ちゃんと学校やお教室などで習った人に比べると、知識がありません。
すばらしい絵なんか見た時に、「この、みんなよくやってるこれはどうやるんだろう、なんて呼ばれている技法なんだろう」ってググるというやり方で、既存の技法を吸収していっています。

「グリザイユ画法」「マチエール」という言葉や、「ジェッソ」「メディウム」という謎の物体のことや、「遠くの方はなんか青っぽい」というまめちしきなどを、おぼえた。

うーん。
あほっぽい。

やっと今になって、「やっぱり基礎って大事だなあ」と痛感し始めていますけれど、なんかね、私ね、誰かに「こうやれ」「それは間違いだからやめろ」「これが正解だから従え」って言われるの、本っ当に苦手なんですよね。

私にやりたいことが発生した時に、誰かが『それは正しくない』と言ってくれても、「自分で実際に試してみて、その結果ダメだった」という経路を踏まないとなにせ気がすまない。

だから私は、なにかのやり始めはいっつも失敗ばかりしています。
さすがに、参考までに軽くググってみるぐらいはしますけど、近いものはヒットしても、自分のやりたいことにぴったり合致することって少ないじゃないですか。
ていうかググってぴったり合致するページがヒットしたら、ちょっと、それやるのためらいますよね。芸術関係はね。

私、最近思ったんですけれども、私は「うまくやりたい」んじゃなくて、「それは私の場合だとどういうふうになるんだろう」っていうのをひたすら試していきたい人生なんですよね。

ほかのひとのケースって、どうしても、ほかのひとのケースでしか無いじゃないですか。
それは非常に参考になるし、励みになるし、目標にもなるけれども、まんま丸写しでは、「私の場合」になった時にだいたいうまくゆかない。

だから、自分の場合はどうなのか、いつも試すんです。
人生はいつだって、ものの試しなんですよ。
すべては、試しにやってみてるだけです。
だから失敗しても問題ありません。試しですから。

やってみて、うまくいったら「わ〜い」だし、うまくいかなかったら、それを踏まえて改良です。

なら本番はいつなのだ、となってくるのですが、本番というのは大体たった一度きりでございます。
人生における「本番がやってくる」は、いわゆる「死」ってやつでしょうなあ。

死ぬことだけは、しまったと思ってもやり直せませんからね。
おためしってわけにはゆかない。
こればっかりは、ぶっつけ本番、一回こっきり。
どうせなら、とびっきり美しい、大成功で大団円のやつじゃないとね。

話がそれた。

とにかくね、私は、自分で試したいんです。
誰かが、それは間違いだー、なんてガタガタ抜かしても、しらない。
もしかしたら私だけうまくいくかもしれないし。
だいたい、そんなことは起こらないですけどね。

とりあえず試してみたらいいのよ。
ものすごくお金がかかって破産するようなことは、やめたほうがいいけど。

現実的な範囲でよ、現実的な範囲で。

ガッシュの白にチョークの粉混ぜたら、ジェッソ的に使えるかな。

あしたは100均にいこうかな!

うふうふ。